MENU
農機買取査定は【お電話・LINE】でも受付可能です

火山噴火による農業被害と復興の歩み 降灰被害・対策・支援策まとめ

こんにちは、ノウキナビです。2025年6月22日、実に7年ぶりに霧島連山の新燃岳が噴火し、大きなニュースとなりました。

私はこれまで人生の大半を海沿いで過ごしてきたため、以前は火山や噴火のニュースを見ても、どうもしっくりこないまま画面を眺めていたものです。ですが半年前に信州へ移住し、実際に浅間山の噴煙を目の当たりにした時に、小さな雲のような白い噴煙に胸がざわざわするような不安が湧き上がった感覚をおぼえました。

日本は活火山が111も存在する火山大国というのはご存じでしょうか。活火山とは、現在も噴火の可能性があり、未来に向けて注意が必要な火山のことを指します。日本一の山、富士山もこれにあてはまります。

目次

もし富士山が噴火したら?

富士山は日本で最も象徴的な山であり、その噴火が発生すれば、周辺地域のみならず、全国的に大きな影響を与えることが予想されます。冒頭で述べたように富士山は活火山であり、今後も噴火の可能性があります。

1. 影響をうける地域の予想は

富士山が噴火した場合、富士山の南に位置する静岡県は降灰や火砕流、溶岩流の直接的な影響を受ける可能性が高く、 北側に位置する山梨県も同様に降灰や火山ガスの影響を受けると予測できます。

関東地方(神奈川県、東京都、千葉県、埼玉県、群馬県)は、風向きや噴火規模に応じて降灰による交通網・インフラの混乱、経済活動への影響、火山灰による健康被害(呼吸器・目の問題)を受ける可能性があります。

2. 地震や地滑り

火山の噴火に伴って地震地滑りが発生することがあります。特に、富士山周辺の地域では、地下の圧力の変化により地震や地滑りが発生しやすくなります。

  • 地震:火山活動に伴い、地下でのプレート運動が変化し、地震が発生することがあります。
  • 地滑り:特に噴火後、山肌が不安定になるため、地滑りが発生し、農地や道路が埋まる恐れがあります。

3. 交通網の停止と物流の影響

火山灰や溶岩流が原因で、交通網が遮断される可能性があります。これにより、物流避難活動が困難になり、物資供給や救援活動に支障をきたします。

  • 物資の供給が滞ることで、食料や生活必需品が不足し、避難生活が長引くことが予想されます。

鹿児島だけではない火山活動

日本各地に活火山は存在し、その影響は広範囲にわたります。例えば、阿蘇山(熊本県)や御嶽山(長野県・岐阜県)、雲仙岳(長崎県)なども活発に活動しており、過去にも大きな被害を与えました。これらの火山が噴火した場合、農業や住民生活に甚大な影響を与えることが予想されます。

火山による被害と復興の歴史

代表的な火山噴火の被害事例

日本には数々の火山噴火による被害が発生した過去があります。被害は農地や住宅、インフラに及び大きな影響がありました。

桜島(鹿児島)

桜島は頻繁に噴火を繰り返しており、その度に火山灰が降り注ぎ、農作物や日常生活に大きな影響を与えています。特に茶葉や野菜への影響が大きく、農家は収穫量の減少品質の低下に悩まされています。

新燃岳(宮崎・鹿児島)

2011年の噴火では、1億トン以上の火山灰が降り、牧草地や茶畑に甚大な被害を与えました。畜産業にも影響が及び、呼吸器疾患飼料不足が問題となりました。

雲仙岳(長崎)

1990年代初めに発生した噴火では、火砕流が農地や住宅地を埋め、果樹園や漁業にも影響を与えました。その後、政府の支援で復旧作業が進められ、観光業と農業が融合する形で復興が進みました。

復興の歴史とその取り組み

火山による被害から復興するためには、地域全体の協力が不可欠です。政府や地方自治体、そして農業団体が一丸となり、復旧作業が進められてきました。

火山灰除去技術の導入

桜島や新燃岳のような火山では、火山灰が降り積もることで作物への影響が深刻ですが、火山灰除去用の機器土壌改良技術が進んでおり、農業復興が支援されています。

農業共済(NOSAI)の活用

農家は農業共済に加入し、火山灰や酸性水による収穫量減少に備えています。特に、桜島や新燃岳の農家の多くがNOSAIを活用しており、災害後の経済的負担を軽減しています。

地域コミュニティの支援

火山災害後、地域社会全体で復興支援が行われ、農業と観光の融合による地域経済の再生が進められています。特に、観光農業や地元産品のブランド化が進み、復興を後押ししています。

降りかかる灰 対策は

火山灰の直接付着を防ぐ

被覆資材の活用

トンネル、マルチ、不織布、ビニールシートなどを農作物に被せて火山灰の直接付着を防止。作物だけでなく農機具の保護も忘れずに。

ハウスの利用と補強

ビニールハウスや温室を使用し、火山灰の侵入を防ぐ。

付着した火山灰には

作物や農機具の被害を最小限に抑えるためにも速やかに対応を

農作物や農機具に付着した火山灰は放置せず、ブロワーで吹き飛ばすか、高圧散水で灰が固まる前に速やかに洗い流す。

ノウキナビ
エンジン式高圧洗浄機15Mpa 工進 JCE-1510UK | ノウキナビ エンジン式高圧洗浄機15Mpa 工進 JCE-1510UKの商品紹介ページです。農機具通販のノウキナビが自信を持っておすすめします。豊富な情報とユーザーの評価・レビューも参考に...

まとめ 

過去の噴火の経験から、火山灰除去技術や農業共済(NOSAI)、地域コミュニティの協力による復興の歴史が繰り返され、災害を乗り越える力は確実に進歩しています。しかし、自然災害そのものを防ぐことは難しく、噴火や地震は今後も避けられないのが現実です。

現代では、気象庁のハザードマップや火山活動のモニタリング技術など、予測を支援するツールが進化しており、被害の軽減に役立っています。そして未来では、AIやIoTを活用したより高精度な予測システムや、迅速な復興を支える技術の進歩が期待されます。私たちにできることは、災害に備えた情報収集、避難計画の準備、農業共済への加入や地域での助け合いを通じて、被害を最小限に抑え、復興を支える基盤を整えることです。過去の教訓と未来の技術を活かし、強いコミュニティを築いていくことが重要なのではないでしょうか。

あわせて読みたい
気象庁|火山観測データ 気象庁が提供するページです
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次