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酪農家の仕事ってどんな仕事?

若い人にとって農業と聞くと、思いつくのは米や野菜、果物を栽培している仕事が思いつくかと思います。ですが、農業の分野には普段口にするお肉や卵や牛乳等を作っている「畜産」という分野も有り、農業を話す上では外せない分野です。畜産農業は主に養豚に関する仕事や養鶏に関する仕事、そして酪農や肉牛に関する仕事があります。
いくつかある畜産農業の仕事ですが、今回は牛に関する仕事にスポットを当てていきましょう!

まず初めに牛に関する業界ですが、大きく分けると肉牛の育成と酪農という2つに分けられます。肉牛の育成の仕事とは松坂牛や神戸牛の様な和牛の育成や国産牛の育成を行い、牛肉を作っている農家や企業が該当します。酪農の仕事は、主に牛乳を出荷している農家や企業が該当します。同じ牛でも目的が違うので、牛の種類や牛舎や規模や育成法等が変わってきますが、今回は酪農について説明していきます。

目次

日本の酪農の現状

現在の日本では15,700戸の農家が酪農業を行っています。15,700戸と聞くと多い数字に見えますが、1998年には約37,000戸の酪農家が居たことから考えると、ここ10年近くで急激に酪農家の件数が減っているのが現状です。全国の酪農家の数で見てみると、一番多いのはやはり北海道で約40%を占める6140戸の酪農家がいます。本州では一番多いのは栃木県であり、件数では10年前に比べ、牛の数は減っていますが牛乳の需要は日本国内で依然として多くの需要があります。それを賄うためには、酪農家の1軒あたりの頭数を増やしていく等の方法が必要です。それを実現するには様々な弊害があります。中でも1番の問題は、後継者の問題です。

後継者問題について

農家を継ぐ人の減少や平均年齢の上昇?

先に述べたように、ここまで、酪農家が減少しているのは担い手不足が深刻な問題になっているからです。かつては、親の仕事を継ぐことが日本では一般的でしたが、最近の日本では核家族化が進んでいます。それにより、酪農の仕事よりサラリーマンの方が安定しているとの理由や、年間休日といった労働環境から仕事を継ぐ人が少ないのが原因です。その結果、酪農家の経営主の年齢階層は年々増えてきており、主に50代から60代が主流です。ですが、北海道以外では60歳代や70歳代の経営主が占める割合が5割以上という数字になっています。

若い人には酪農は儲からないというイメージがある?

また近年では、酪農家は労働環境がしんどく、儲からないというイメージが若い後継者にあり後継者不足に繋がっています。現在は、世界との貿易の自由化が活発化されており、牛乳やバターなどの乳製品だけで利益を得るのはとても難しくなってきています。若い人が考えるイメージは間違っておらず、バターや乳製品を加工するにはコストもかかる事や、肉牛の子牛の価格が上がり、乳牛に他の牛と混ぜ合わせて交雑牛を作り上げるということに使用したため、乳牛がいなくなり、乳を利用してバターや牛乳を作れない事も起こりました。現在では、世界的に雌の牛の需要がとてもあり、日本国内だけでなく世界的に雌の牛の価格は跳ね上がっています。牛一頭あたりのコストが増えているのでなかなか利益が得られないと考える若い後継者のイメージも後継者不足に繋がっています。牛自体のコスト以外にも、一時期バイオエタノール燃料を国が推参した際、アメリカを中心に牛のえさであるとうもろこしの価格が高騰したことがありました。現在でも依然として餌となるとうもろこしの価格が高値であるので、コスト面から見ても後継者不足の原因の一つです。

酪農家の仕事とは!?

ここからは酪農家の仕事について解説していきます。酪農家の仕事は、大まかに分けると搾乳、牛舎の清掃・餌やり、子牛の育成、牧草収穫の4つがメインになります。

搾乳

搾乳とは、文字通り牛の乳を搾ることで、酪農の中でも最も重要な仕事のひとつです。一般的な酪農牧場では、朝と夕の2回搾乳の時間があります。朝夕の時間は基本的に農家によってまちまちですが、毎日決まった時間に行う特徴があります。また、1日の搾乳で牛1頭あたり20kgから30kgの牛乳を搾ります。搾乳の方法は、日本ではパイプライン方式という一頭一頭繋がれた牛のもとで行う搾乳と、ミルキングパーラー方式という複数の牛を搾乳室に集約して行う搾乳が主流です。搾乳には時間がかかることが多く、近年では技術革新により設備のハイテク・IT化が盛んになっており牧場ごとに違いがあったりします。

牛舎の清掃・餌やり

良い牛乳を搾乳する為には、牛たちがストレスなく健康に過ごすことができる環境がとても大切になります。そのため、毎日の牛舎の清掃は念入りに行います。主に牛たちが寛げるように行う牛床の清掃や、飲水時に使用する水槽の清掃や子牛部屋の清掃や作業は多岐にわたります。また、良質な乳をたくさん出してもらうためには、毎日の餌やりも重要な仕事になり、この時に牛の状態や群れの様子を確認することで病気の早期発見が出来ます。

子牛の育成

酪農家の仕事で子牛の育成も欠かせない仕事の一つです。雌牛が子どもの牛を産み初めて搾乳が出来ます。基本的には、自家で産ませた牛を育て今後の搾乳できる雌牛を育てていきます。子牛の育成には、ミルクを飲ませたり、大人の牛と同じ牧草が食べられるように訓練をしたり、危険な角を除角したりと多くの仕事があります。また子牛は大人の牛よりも体高が無いので、寒い時には暖かく、暑い時に涼しくするなどの体温調節をしっかりやってあげることが大切です。

牧草収穫

酪農家の多くは、牛舎の近くに牧草地やとうもろこしの畑を有しており、春〜夏の時期に牧草の収穫の仕事があります。牧草の収穫は、トラクターなどの大型機械を使うことが多く、牧場によっては大型機械の免許取得から操作方法の指導が受けられるところもあります。牧草地の管理だけでなく、収穫した牧草をサイロに詰めたり、傷まないように保存したりする事も仕事の一つです。

酪農家の一日

酪農家の仕事は、動物を相手にしていることも有り基本的には365日仕事があります。休暇は月に1日程度と一般的なサラリーマンと比べると少なめです。酪農家の1日の平均労働時間は6.26時間が平均ですが、牧草や自給飼料を生産している酪農家だと8.87時間になります。基本的に365日仕事がある酪農家ですが、休みが欲しい場合は組合に所属する酪農ヘルパーに頼み、仕事の代行をしてもらい休みを取ります。

5:30 牛舎に行き、搾乳の準備や牛舎環境の確認
6:00 1回目の搾乳開始
8:00 牛舎清掃や餌やり開始 農作業開始
12:00 午前の作業終了
16:00 午後の作業開始 子牛の世話や2回目の搾乳の準備や餌の準備など
18:00 2回目の搾乳開始
19:30 牛舎清掃や餌やり開始 農作業開始 

酪農家の一日ですが、サラリーマンと比べて朝が早いことが多くありますが、お昼以降夕方まで時間は多く使える時間があるのが特徴です。だいたい牧場によって時間が決まっていることが多いですが、季節や天候によっては臨機応変に行う必要があります。

まとめ

今回、酪農の仕事について解説してきましたが酪農家の仕事はとても大変です。しかし酪農の仕事にはやりがいや働く魅力が多い仕事となります。例えば、一般的な企業に比べて従業員住宅を完備していることがあったり、様々な農業機械を運転する事から資格やスキルの取得が出来たりします。また、自然や動物を相手に仕事が出来るメリットがあり、牧場の多くは牛以外にヤギや羊など様々な動物を飼っていることが多いので、「動物が好き」や「動物と触れ合う仕事がしたい」と考えている人にはおすすめの仕事です。今回、酪農というテーマで話して来ましたが様々な視点から酪農を見てみても面白いかと思います。ぜひ今回の記事から酪農という仕事について考えてみてはいかがでしょうか。

参考HP
https://careergarden.jp/rakunouka/
http://tikusansystems.com/2019/07/10/post-171/
https://www.dairy.co.jp/news/kulbvq000000mybw-img/kulbvq000000myd8.pdf

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