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ダイコンはどうやって作られる? 北海道が誇る大生産地の収穫体系はすごかった!

日本人が最も食べている野菜、それはトマトでもきゅうりでもなく、実はダイコンなのです!平成27年に厚生労働省が発表した日本人における野菜の摂取量ランキング(1歳以上)では、ダイコンが堂々の1位となり1日当たりの平均摂取量は33.8gでした。

【参考】厚生労働省 日本人における野菜の摂取量ランキング

https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000096137.pdf

そんなダイコンですが、どのような栽培体系でつくられているかご存知でしょうか?

今回は、北海道のダイコン栽培に関することを中心に解説していきます。

目次

ダイコンの栽培体系と生育特性

栽培体系(作型)は4つに分かれている!

ダイコンは春夏秋冬問わず、一年中スーパーに陳列されているイメージがあるかと思いますが、実はその栽培体系(作型)は生産地によって異なり、それぞれの栽培時期に適した品種が使われています。全国で1位の収穫量を誇る北海道では、作型が4つに分かれており、

①春まき(播種:4月下旬~6月下旬、収穫:6月下旬~8月中旬)、

②初夏まき(播種:6月下旬~7月中旬、収穫:8月下旬~9月上旬)、

③夏まき(播種:7月中旬~8月上旬、収穫:9月上旬~10月上旬)、

④晩夏まき(播種:8月上旬~8月下旬、収穫:10月上旬~10月下旬)となっています。

 

しかし、北海道の生産地では晩夏まき収穫後の10月下旬~翌年の6月ごろまで収穫が難しいことから、秋から春にかけては他の産地のダイコンが市場流通のメインになっています。

栽培に最適な気象条件は?

生育適温は17℃から20℃で、発芽適温は15℃から35℃となっています。ダイコンは基本的に冷涼な気候を好む作物のため、北海道の夏秋期は栽培に適した気候と言えます。

栽培期間は長い?短い?

ダイコンは、畑に種をまいてから4日~5日ほどで発芽します。1週間もすれば、直根(食葉以外の部分)を30㎝も伸ばします。そのあと、播種後30日~40日で根が急速に肥大し、おおよそ55日~65日間の栽培で収穫期を迎えます。このように、ダイコンは比較的栽培期間が短いため、1年に複数回作付け可能な作物になっています。

【参考】北国の野菜づくり49種 公益財団法人 北海道農業改良普及協会

 

土づくりとマルチ栽培

畑の準備ってどんなことをする?

ダイコンは30㎝以上も根(葉以外の部分)が伸びるため、できるだけ柔らかく、水はけのいい土壌が適しています。

【参考】北国の野菜づくり49種 公益財団法人 北海道農業改良普及協会 /野菜園芸大百科第2版 ダイコンカブ 社団法人 農山漁村文化協会

 

そのため、生産者は心土破砕(しんどはさい)などによる土壌物理性の改善、石灰やたい肥を入れるなどして土づくりに力を入れています。

心土破砕というのは、農地に一定の間隔で、なたのような作業機を使い、60cm程度の深さまで亀裂が入るよう切り込みを入れ、水が通る道をつけていくものです。

【引用】北海道 農村計画課 心土破砕説明https://www.pref.hokkaido.lg.jp/ns/nkk/hps.html#:~:text=

また、堆肥を施用してからすぐに作付けをするとタネバエなどの害虫が発生する可能性があるため、よく土壌中で腐熟させてから作付けを行うことが重要です。

マルチ栽培ってなに?

ダイコンは、畑に直接種をまく露地栽培が一般的ですが、ただ種をまくだけではなく、その栽培にはマルチシートというものを使用しています。マルチ栽培はすべての生産地に共通ではありませんが、初期生育が平準化されることや害虫予防・雑草の抑制などの効果があるため、近年の栽培体系では多く使用されている資材です。

ダイコン栽培では、こちらの写真のようにイヌビユなどの雑草が繁茂するため、対策が必要になります。

 

また、アブラムシなどの害虫発生を予防するために、シルバーポリマルチを使用することがあります。

収穫作業と出荷基準

収穫作業にはダイコンハーベスタという専用の機械を使用!

ダイコンの収穫と言えば、手で“すぽっと”引っこ抜くイメージが強いと思いますが、大生産地ではもちろん、この方法では作業が追いつきません。そのため、“ダイコンハーベスタ”という機械を使って、一つの畝ごとに収穫していきます。葉の部分は地際から10㎝ほど残してカットされて、コンベアで運ばれたダイコンを人の手で選別してコンテナに入れていきます。だいたい、ハーベスタには5~6人ほどの作業スタッフが乗っています。

 

厳しい出荷基準をクリアしていよいよ市場へ!

選別の際に、傷があったり割れているものは規格外品としてより分けます。あるJAの基準では、700~1000gはM、1000~1300gはL、1300~1700gは2Lとして出荷されています。ちなみに、1700g以上のものは3Lになりますが、実際は市場需要がないため、廃棄の対象になるようです。

 

ダイコン栽培の魅力を知ってほしい!

ダイコンは、古くから日本人に親しまれてきた食材のひとつです。しかし、厚生労働省が実施した国民健康・栄養調査の結果から、60代以上の年齢に比べて、20代~40代の野菜摂取量が少ないことが明らかになっています。

【参考】

厚生労働省 令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf

 

これは、朝食の欠食や品目不足、主食・主菜・副菜など栄養バランスに関する意識の低さが起因しているのではないかと指摘されています。

【参考】

農林水産省 3若い世代における食生活の現状

https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/wpaper/r1/r1_h/book/part1/chap1/b1_c1_1_03.html

 

ダイコンは種類・品種も豊富で、一年中季節の料理に合わせて食べることができる食材です。この記事を読んでくださった方が、「今日ダイコンを買いに行こう!」となっていただけることを願って文末とします。

 

 

 

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