SNS流行語大賞2025ノミネートから読み解く!「備蓄米」ブームが農業に与える影響と対策

今年も残すところあとわずかとなりました。
先日、イー・ガーディアン株式会社より「SNS流行語大賞2025」のノミネート語が発表されましたね。
「えっ、流行語なんて若い子の遊びでしょ?」
そう思ってスルーしてしまうのは、少しもったいないかもしれません。なぜなら、SNSで流行る言葉は、今、世の中の人が「何を不安に思い」「何を求めているか」を映し出す鏡だからです。
公開されたノミネート語リスト(画像参照)を眺めていると、私たち農業関係者がハッとするようなワードが含まれていました。今回は、このトレンドワードを切り口に、2025年の農業経営に役立つヒントを紐解いていきます。
ノミネート語「備蓄米」が示す消費者の不安と本音

リストの中で、農家として最も見逃せないワード、それは間違いなく「備蓄米」でしょう。
消費者は「食の安全」と「安定供給」に飢えている
2024年から2025年にかけて、スーパーの棚からお米が消えるという事態が一部で発生し、SNS上では「米がない」「どこで買えるの?」という投稿が相次ぎました。
この「備蓄米」という言葉のランクインは、単なるブームではなく、消費者が「主食が手に入らなくなるかもしれない」というリアルな不安を抱いた証拠です。
これまで「いつでも安く買える」と思われていたお米の価値が、再認識された年だったとも言えます。
ピンチをチャンスに:定期購入(サブスク)モデルへの転換期
このトレンドは、農家さんにとっては「顔の見える関係」を構築する絶好のチャンスです。
不安を感じている消費者は、スーパーの流通に頼るだけでなく、「信頼できる農家さんから直接買いたい」「年間契約して安心したい」という心理になっています。
もし、まだJA出荷や市場出しのみで経営されているなら、一部をECサイトでの直販や年間予約(オーナー制度)に切り替えてみるのはいかがでしょうか?「備蓄米」というキーワードは、あなたの作るお米が「生活の安心」という付加価値に変わる可能性を秘めています。
「ワークライフバランス」は農業に無縁なのか?

次に注目したいのが「ワークライフバランス」です。一見、天候相手で休みのない農業とは正反対の言葉に見えるかもしれません。しかし、だからこそ重要なのです。
20代・30代が就農したくなる環境づくり
かつての「24時間戦えますか」という価値観は過去のものとなり、今は「仕事も大事だけど、プライベートも大切にしたい」という価値観が主流です。
もし、後継者不足や雇用難に悩んでいるなら、この「ワークライフバランス」を経営課題として捉え直す必要があります。「農業=きつい・休めない」というイメージを払拭できる農園にこそ、若い人材は集まります。
スマート農業と中古農機活用で「時間」を生み出す
では、どうやってバランスを取るのか。ここでカギとなるのが「機械化」と「効率化」です。
最新の自動操舵トラクターやドローン導入などの「スマート農業」はもちろんですが、コストを抑えるために状態の良い中古農機を賢く導入するのも一つの手です。
機械に任せられる作業は機械に任せ、人間は人間にしかできない「判断」や「販売」、「休息」に時間を使う。2025年は、そんな「スマートな農業経営」へのシフトがより求められる年になるでしょう。
「ビジュイイじゃん」「ぬい活」…SNS発信は「映え」と「共感」へ

ノミネート語にある「ビジュイイじゃん」(ビジュアルが良い、見た目が良いの意)や、「ぬい活」(ぬいぐるみを主役に写真を撮る活動)も、農産物のPRに応用できます。
商品そのものより「農場のストーリー」を売る時代
今は、ただ野菜の写真をアップするだけでは埋もれてしまいます。
例えば、「ぬい活」の要素を取り入れ、農園のマスコットキャラクターやぬいぐるみが畑仕事をしているような写真を投稿してみる。あるいは、「ビジュイイ」トマトの断面図をアップで載せてみる。
少しの工夫で、農業に関心のなかった層が「なにこれ可愛い!」「美味しそう!」と反応してくれる可能性があります。
若いファンを獲得するためのSNS活用術
- 作業風景の裏側:泥だらけの長靴や、朝霧の畑(エモい風景)
- 失敗談:「うまくヘッダーに収まらないな…」(※これもノミネート語ですね)と絡めて、育ちすぎて箱に入らない野菜を紹介する
このように、トレンドの言葉や感性を借りることで、消費者との距離はぐっと縮まります。
まとめ:トレンドを掴むことは、消費者の心を掴むこと

SNS流行語大賞のノミネート語を見ていくと、以下のことが見えてきました。
- 「備蓄米」:食の安定供給への不安と、直販のチャンス。
- 「ワークライフバランス」:働き方改革による人材確保と、機械化の必要性。
- 「ビジュイイじゃん」等の若者言葉:新しいファン層を獲得するSNS発信のヒント。
流行語は一過性のものかもしれませんが、その根底にある人々の心理は、ビジネスを行う上で無視できない重要な指標です。これらをうまく取り入れ、2026年の農業経営をより豊かなものにしていきましょう。
あなたの農業ライフを豊かにするた
「ワークライフバランスを整えたいけれど、新品の機械は高すぎる…」
「効率化のために、今の自分にぴったりの農機具を探したい」
そうお考えの農家様は、ぜひ一度ノウキナビをご覧ください。
安心・適正価格の中古農機具が多数揃っています。機械化で浮いた時間を、家族との時間や新しい販路開拓に使ってみませんか?








