【冬の農閑期必読】冬の農機具整備及び管理方法 損害なし

冬の農機具は、寒さ・湿気・凍結で最も故障リスクが高まる季節です。
春にスムーズに使い始めるためにも、冬前〜冬中の整備と管理がとても重要です。
農家さん向けに「現場で使える実践マニュアル」としてまとめました!冬の寒さは農機具にとって厳しい環境だと言えます。
気温の低下や湿気、さらに凍結によって機械の性能が落ちたり、劣化が進んだりすることがあるためです。翌シーズンも同じように安心して農機具を使うためには、正しい保管方法でしっかりと冬の備えをしておくことが大切です。まず、保管前には必ず洗浄と乾燥を行います。
冬の農機具整備・管理方法(保存版)
目次
1. 冬は農機具が故障しやすい理由
- 気温が低い → バッテリー性能低下
- 霜・雪 → 金属のサビ増加
- 越冬害虫・ほこり → 可動部の詰まり
- 長期間動かさない → 燃料・油類の劣化
2. 冬前に行うべき「準備整備」
① 全体清掃
- 泥・草・籾殻・油汚れを高圧洗浄 or ブラシで徹底除去
- 薬剤散布機やブームスプレーヤーは、内部の薬剤残りまで洗浄
② エンジン回り
- エンジンオイル交換(劣化したまま放置すると内部腐食)
- 冷却水(LLC)の量確認・交換
- エアフィルター清掃/交換
③ 燃料系
ガソリン機:
- 満タン保管 or キャブレターのガソリン抜き
- 劣化防止剤を入れると春の始動が楽
ディーゼル機:
- 軽油は冬用軽油を使用(凍結防止)
- 長期保存はフィルタ詰まりに注意
④ バッテリー
- 端子を清掃(錆・白粉を落とす)
- 液量点検・補充
- 外して室内保管が理想(特に除雪機・トラクター)
⑤ ゴム・ベルト類
- ひび割れ、硬化、張り具合をチェック
- 劣化していたら「冬前に交換」が最も経済的
3. 冬の保管・管理方法
① 屋根下 or ガレージ保管が最強
- 雪・霜・直射日光を避ける
- 湿度が低い空間に置くとサビ減少
② カバーをかける場合
- 通気性のある専用品がベスト
- ブルーシートは内部結露の原因でサビやすいので注意
③ 月1回はエンジン始動
- 10〜15分の空運転で
→ 油膜維持
→ バッテリー充電
→ ゴム部分の固着防止
④ タイヤ・クローラのケア
- 空気圧を規定値に調整
- 長期間同じ姿勢は変形の原因 → 車輪止めで荷重を分散
⑤ 金属部のサビ対策
- 可動部やボルトには潤滑剤(CRC・シリコンスプレー)
- 切れ刃・爪類は軽く油を塗って保護
4. 機種別の冬メンテ(簡単まとめ)
トラクター
- 軽油は“冬用”を入れる
- フロントガラスの凍結 → ウォッシャー液は不凍タイプ
- PTO軸の油・グリス補充
コンバイン
- 脱穀部の残渣をゼロに
- チェーン・シャフトに給脂
- 刃物はグリス塗布してサビ予防
草刈機/刈払機
- 混合燃料は長期放置禁止 → 完全に抜く
- キャブレター内ガソリンも抜いて乾燥
- 刃を研ぐ or 交換して保管
除雪機
- バッテリーは室内保管
- ベルトの張り調整
- ガソリンは新しいものを満タンで
- オーガやシューター部のサビ止め
5. 冬明け(春前)にやること
- バッテリーを再装着
- 燃料状態の確認
- タイヤ空気圧調整
- 試運転し、異音・異臭がないかチェック


