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SDGsに企業が取り組む意義とは

SDGs関連の記事も今回で最後になります。
前回までの記事については以下をご参照ください。

今話題のSDGsと農業の関わりとは?
https://www.tsuchikau.com/sdgs20200331/

SDGsの具体的な取り組みをご紹介
https://www.tsuchikau.com/sdgs20200408/

最後は、農業とは直接的な関係はなくなってしまうかもしれませんが、SDGsに企業が取り組む意義について解説したいと思います。

目次

なぜ企業がSDGsに取り組むのか

SDGs自体は国連の目標であり、SDGsに含まれる環境問題や社会の課題は公的機関が解決すべき事項という考え方もありますが、前回の記事でご紹介した通り、既に多くの企業が取り組みを始めています。
これは、SDGs が社会を良くする、もしくは環境を改善するためだけに行うものではなく、企業価値の向上や、将来のビジネスチャンスにつながるものと捉えられているためだと思われます。

例えば、最近話題になったことといえば、スターバックスがプラスチック制のストローを紙製に順次切り替えるといったことや、ユニクロがプラスチック包装の削減を目指すといったニュースです。

短期的にみたら企業にとってはコストが増える取り組みかと思います。しかし、こういった取り組みがニュースとして取り上げられることにより、消費者に「あの企業は地球環境に配慮する企業なんだな」と認識されることにより、企業のイメージアップには確実につながります。

げんに、消費者庁が実施している「平成30年度消費者意識基本調査」の結果によれば、消費者として心がけている行動として、約6割の人が「環境に配慮した商品やサービスを選択する」と回答しています。
また日頃の消費生活で行っていることとして、約4割の人が「環境・エネルギー問題に関心を持つ」と回答しています。
こうした意識は今後更に高まると予想されます。

こうしてみると、企業がSDGsに取り組む理由として、短期的にはコスト増にはなるかもしれないが、将来的な企業価値の維持・向上としての取り組みとしてはある意味必然的なことかもしれません。
また、今後消費者の意識がより環境問題等に関心が向くことを考えると、SDGsに合致するビジネスには商機があるとも言えるかもしれません。

SDGsとESG投資との関係

ESG投資という言葉も最近ニュースでよく耳にすることが多くなってきたかと思います。
簡単にご説明するとESG投資とはEnvironment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス=企業統治)の3つの観点から企業の将来性や持続性などを分析・評価した上で、投資先(企業等)を選別する方法のことです。

これまでの投資方法では、企業の業績(利益額や利益率等)や財務状況(負債額やキャッシュフロー等)といった財務情報が、投資を判断する上での主要な評価材料とされてきました。

しかし、最近では財務情報だけでは企業の持続性や長期的な収益性を図るのは不十分ではないかと考えられるようになり、ESGという非財務情報の要素を加えて投資判断されるようになりつつあります。

「儲かっている」「財務状況が良い」といった点を評価するのに加え、「環境問題の改善への取り組み」「地域社会への貢献」「従業員への配慮」「法律順守の企業活動」などのESG課題に前向きに取り組んでいる点も含めて評価され、投資先が選定されます。

このESG投資の運用残高が2017年度末の時点で、世界で30兆ドル(約3,350兆円)を突破しています。

SDGs の 17 の目標は ESG の何らかの要素に関連があることから、SDGs の 17 の目標達成に貢献する企業は ESG 評価が高くなる可能性が高いと言えます。ESG 投資が拡大すれば、それは相対的に SDGs に取り組む企業への資金供給が増えることにつながる可能性があるということです。

(出所)大和総研

SDGsに取り組むデメリット

企業価値の維持・向上や、資金供給の増加など、SDGsに取り組むメリットに言及してきましたが、最後にSDGsに取り組む際にデメリットになり得る事項を確認したいと思います。

話が大きくてイメージしにくい

やはり、国連だとか全世界、また「誰一人取り残さない(No one will be left behind)」といった理念があることにより、70億人相手に1社で何ができるのかという思いが先行してしまい、なかなか手を付けられない企業があるかもしれません。

従業員の手間、コストの発生

取り組む従業員にとっては、日々の業務に加えてSDGsへの業務が発生するかもしれません。人手の足りない中小企業や、働き方改革で労働時間を少なくする必要がある中、必須事項ではないSDGsについて取り組むことは、従業員の手間が増えたり、企業にとってはコスト増につながることになります。

本業との関連性

SDGsが本業と直結している場合は継続しやすいかと思いますが、本業とは離れている場合はどうしてもSDGsの活動が後回しになるかと思います。
また、SDGsの理念・思考・行動に共感してその活動を推し進めた結果、本業が疎かにした結果、売上/利益が減少するという本末転倒な結果に陥ってしまうかもしれません。

まとめ

以上のように、企業がSDGsに取り組むことは、長期的にはメリットにつながる可能性をおおいに秘めているが、短期的にはコスト増や従業員への負担増などデメリットも発生する可能性があります。
また、話が大きく感じてしまいなかなか身近なものとして捉えられていない企業もあるのではないかと思います。

ただ、農業に関わるということ自体で目標2の「飢餓をゼロに」に貢献できていると意識したり、食品ロスを少しでも意識することで目標2の「飢餓をゼロに」や目標12「つくる責任つかう責任」に個人の日常生活でも貢献できるんだ。といったことを少しでも意識することで、SDGsという世界的な取り組みに、企業として、個人として貢献できているということを実感できればいいかなと思いました。
「千里の道も一歩から」一企業や一個人ができることは小さいかもしれませんが、日々の行動の中でみんなが少し意識することで、全体としては大きな一歩としてSDGsの目標に近づいていければ、地球全体として住みやすい環境になっていくのではないかという希望を託してSDGs関連の記事を終わりにしたいと思います。

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