草刈り機、その症状は買い替えのサインかも?メンテナンスか、買い替えか、迷った時の判断ガイド

長年愛用してきた草刈り機。今年も大活躍してくれたけれど、なんだか最近調子が悪い…。「これってメンテナンスで直る?」「いや、もしかして買い替えのサイン?」そんな風に悩んでいませんか?大切な相棒と来年も元気に草刈りをするために、この記事では、あなたの草刈り機が発している「SOS」のサインを読み解き、適切なメンテナンス方法と、後悔しない買い替えの判断基準をわかりやすく解説します。
こんな症状、放置しないで!
草刈り機が発する不調のサインには、ちょっとしたお手入れで直るものと、専門的な修理が必要なもの、そして寿命が近づいていることを知らせるものがあります。特に以下の症状が出始めたら、放置は厳禁です。安全な作業のためにも、すぐに点検・対応を検討しましょう。
危険なサインその1 エンジンがかかりにくい!
燃料の劣化・プラグの汚れ・キャブレター詰まりを放置するとエンジンにダメージを与えます。清掃や交換のサインです。
危険なサインその2 エンジンがすぐ止まる!
燃料フィルターやエアクリーナーが汚れているとエンジンに供給される燃料の量が不足し性能が低下します。フィルターを交換して空気の流れを確保しましょう。
危険なサインその3 刃がぶれる・振動が強い
チップソーが欠損していたり、ネジの緩み、ギアが摩耗していると、刃全体のバランスが崩れ、異常な振動が発生します。放置すると様々な不具合を引き起こし、修理費用が高額になる可能性があります。
危険なサインその4 白煙が出る
オイルを入れ過ぎたり燃料が多すぎると、スパークプラグが濡れてしまい、火花が飛ばなくなります。これによりエンジンが始動しなくなったり、途中で停止する事があります。また混合比率を間違えると、エンジンの焼き付きや不完全燃焼といった深刻なトラブルにつながります。
危険なサインその5 回転が遅くなる
上にあげた原因が複合的にからまるとエンジンの回転が不足します。症状が出た際には、まず燃料、エアクリーナー、プラグなど、比較的簡単に点検できる箇所から確認する必要があります。
メンテナンスで草刈り機を長持ちさせる
「まだまだこの草刈り機を使いたい!」そう思っているなら、定期的なメンテナンスは欠かせません。日頃のお手入れと、シーズンオフの保管前のお手入れをしっかり行うことで、故障を防ぎ、寿命を延ばすことができます。
【日常的なお手入れ】
- 作業後の掃除: 刃に絡まった草や、本体にこびりついた泥や汚れをきれいに落としましょう。特にエンジンの冷却用空気取り入れ口は、ゴミが詰まるとオーバーヒートの原因になるため、こまめな清掃が必要です。
- 燃料・オイルの確認: 燃料やオイルが適正量入っているか、給油前に確認する習慣をつけましょう。
【シーズンオフの保管前のお手入れ】
- 燃料を完全に抜く: 長期間使用しない場合は、燃料タンクに残った燃料を抜き取り、さらにエンジンをかけてキャブレター内の燃料も空にしましょう。燃料が劣化して詰まりの原因になるのを防ぎます。
- キャブレターの掃除:専用のクリーナーを使ってきれいに掃除して通りを良くしておきましよう。
- 回転軸のグリスアップ: ギアケースにグリスを注入することで、摩耗や焼き付きを防ぎ、動作をスムーズに保つことができます。
- 刃の点検・交換: 刃のサビ付きを防ぎ、切れ味が悪くなっていれば研磨するか、新しいものに交換しましょう。
純正パーツ・消耗品の購入方法
自分でメンテナンスや修理をしたいけど、どこで部品を買えばいいか分からないという方も多いのではないでしょうか。最近では、農機具の純正パーツや消耗品をオンラインで購入できるサービスが増えています。
1. 専門のオンラインストアを利用する
農機具に特化した通販サイトでは、様々なメーカーの純正部品を取り扱っています。機種名や型式を入力して探すことで、必要な部品を見つけ出すことができます。
- 純正パーツ: キャブレター、燃料タンク、ダイヤフラムガスケット、燃料フィルターなど、故障した箇所の交換用パーツが手に入ります。
- 消耗品: エアクリーナーエレメント、点火プラグ、チップソー(替刃)など、定期的な交換が必要な消耗品も豊富に揃っています。
2. メーカーの部品取り寄せサービスを利用する
一部の農機具専門のオンラインサービスでは、メーカーの純正部品の取り寄せサービスも行っています。メーカーや機種の情報を伝えれば、必要な部品を調査・特定し、見積もりを出してくれるので、自分で部品番号を調べる手間が省けます。
ノウキナビでは「農機具純正部品 取り寄せサービス」で農機具の取り寄せサービスを行っています。

【購入の際の注意点】
- 部品によっては製造中止になっている場合もあります。
- 在庫状況によっては、届くまでに時間がかかることがあるため、余裕をもって注文しましょう。
- 部品代の他に、送料や手数料がかかる場合があるため、事前に確認しておきましょう。
自分でメンテナンスを行うことで、より長く愛着を持って草刈り機を使い続けることができます。安全な作業のためにも、シーズン前には必ず点検・整備を行いましょう。
買い替え?それとも修理?
故障した草刈り機をどうするか迷ったときは、以下の2つの基準で判断してみましょう。
- 寿命を確認する: 草刈り機の寿命は一般的に5〜10年とされています。この期間を過ぎていると、修理してもまた別の箇所がすぐに故障する可能性があります。使用年数が長い場合は、買い替えを検討するのも一つの方法です。
- 修理費用と送料を計算する: 故障箇所によって修理費用は大きく異なります。点検・調整なら2,000円程度から、重い故障だと9,000円以上かかる場合もあります。これに加えて往復送料も発生するため、買い替えとどちらがお得かを計算してみましょう。
買取も検討してみる
使わなくなった草刈り機や買い替えを検討している方は、お手持ちのものを売却するという方法もあります。少しでも高く買い取ってもらうために、以下のポイントを確認してみましょう。
高く売れる草刈り機の2つの特徴
高く買い取ってもらいやすい草刈り機には、主に2つの特徴があります。
- 人気のメーカーであること: オーレック、共立(やまびこ)、丸山製作所、ホンダ、クボタ、ヤンマー、ゼノア、工進といった主要なメーカーの製品は、需要が高いため高価買取が期待できます。
- ハンマーナイフモアが搭載されていること: ハンマー状の刃で草を細かく粉砕できるハンマーナイフモア搭載モデルは、草を集める手間が省けるため人気が高く、高値で買い取ってもらいやすい傾向にあります。
買取査定額をアップさせる6つのコツ
お手持ちの草刈り機の特徴だけでなく、ちょっとした工夫で買取価格を上げることができます。
- 需要が高まる時期の直前に売却する: 草や芝が一気に成長する春から初夏は、草刈り機の需要が高まります。この時期に合わせて売却準備をしておくのがおすすめです。
- メンテナンスとクリーニングをしておく: 査定前に、フィルターやキャブレターの交換、刃のサビ防止といったメンテナンスを行いましょう。また、本体の汚れやサビをきれいに落としておくことも大切です。
- 複数の業者で査定額を比較する: 買取業者によって査定額は異なります。複数の業者に依頼して、一番良い条件を提示してくれるところを選びましょう。
- 屋内で保管する: 屋外で保管すると、雨風にさらされて劣化が早まります。屋内での保管が難しい場合は、防水カバーをかけるなどして保護しましょう。
- 付属品を揃えておく: 購入時に付いていたパーツや取扱説明書、後から買い足したアダプターなども、一緒に査定に出すと付加価値がつきやすくなります。
- 他の農機具もまとめて売却する: 草刈り機だけでなく、不要な農機具をまとめて査定に出すと、コスト削減につながるため査定額が上乗せされやすくなります。
まとめ
迷った時は「点検」と「比較」を
愛着のある草刈り機の不調は、「買い替え」か「メンテナンス」かの大きな分かれ道です。今回ご紹介したように、まずは草刈り機が発するサインを正しく読み解き、適切なメンテナンスを試みることが大切です。日頃の簡単な手入れが、思わぬトラブルを防ぎ、結果として修理費用や買い替えの出費を抑えることにもつながります。
しかし、長年の使用で寿命が近づいている場合や、修理費用が高額になる場合は、新しい草刈り機への買い替えも視野に入れるべきでしょう。その際は、複数の業者に査定を依頼し、お手持ちの機体を少しでも高く売却する工夫をすることで、新たな相棒を迎えるための資金にすることができます。