【農機具保険絶対に必要？】農家さんを守るの農機具保険のお勧めとメリット＆デメリット比べ

農機具（農業機械）の保険は、農業経営における重要なリスクマネジメントの一つです。特に高額な機械が多い現代農業では、万が一の備えとして非常に重要です。

農家がどんなに心血注いで作物を育て上げても、どんなに完全な経営管理を行っていても、異常気象など自然の猛威に抗することは微力な一人間では到底不可能な場合もあります。だから、いつ自分に襲いかかるかもしれない災害に備えることが、将来の安定農業を望む農家には最も必要なのではないでしょうか。

ここでは、農機具保険（共済を含む）の必要性、メリット、デメリットを解説します。

---

農機具保険の必要性

農機具保険（共済）は、農業を営む方にとって「ほぼ必須」と言える備えです。

1. 高額な機械の損害リスク
   • トラクター、コンバイン、田植機などは非常に高額です。火災、自然災害（台風、洪水、落雷など）、盗難、作業中の事故などで損害を受けると、その修理や買い替え費用は経営に甚大な影響を与えます。
2. 公道走行時の賠償責任
   • 公道を走行するトラクターなどの農機具は、自動車と同じく自賠責保険（強制保険）への加入が法律で義務付けられています。自賠責保険に加えて、高額な賠償に対応するための任意保険（対人・対物賠償）も検討する必要があります。
3. 作業中の事故
   • 農作業中の転倒・落下、異物の巻き込みなどによる機械の故障は、農業特有のリスクです。これらのリスクをカバーする保険は、機械の安定稼働と経営の継続に不可欠です。

メリット（加入する利点）

メリット	詳細
突発的な高額出費の回避	火災、自然災害、盗難、事故による故障など、高額になりがちな修理・買い替え費用を保険金で賄えるため、経営の安定につながります。
幅広いリスクへの対応	一般的な「故障」だけでなく、盗難や自然災害（台風、洪水、落雷、雪害など）など、農業特有の様々なリスクをカバーできます。（※補償内容は契約によります）
賠償責任への備え（任意保険）	公道走行中の事故や作業中の事故で、他人や他人の物に損害を与えた場合の高額な賠償金（対人・対物）に備えることができます。
機械の早期復旧・更新	損害発生時に迅速に修理・更新を行うための資金が確保できるため、農作業の遅延による損失を最小限に抑えられます。
心身の傷害の補償	特約により、農機具の事故で運転者や同乗者が死亡・負傷した場合の傷害補償を受けられるものもあります。（JA共済の特定農機具傷害共済など）

デメリット（考慮すべき点）

デメリット	詳細
保険料（掛金）の負担	毎年、または毎月、保険料（共済掛金）の支払いが発生し、これが固定費となります。
免責金額（自己負担額）の存在	損害が発生しても、少額の損害（一般的に1万円未満など）は保険金支払いの対象外となったり、**自己負担額（免責金額）**が設定されていることがあります。
補償範囲の制限	* 経年劣化や消耗による故障は対象外となることが一般的です。
	* 加入者や運転者の故意・重過失または法令違反による事故は補償されません。
	* 中古農機具の場合、新品価格ではなく時価額や購入価額が補償の上限となることがあります。
保険（共済）の選択肢の複雑さ	* NOSAI（農業共済）：農業者が相互扶助で行う共済。手厚い補償内容が多いが、組合員になる必要があるなどの制約がある場合があります。
	* JA共済：JAの組合員が対象の共済。
	* 民間の損害保険会社：自動車保険や動産総合保険で農機具をカバーするプランがあり、カスタマイズの自由度が高いことがあります。
	複数の選択肢から、ご自身の農機具や経営形態に合ったものを選ぶ必要があります。

推奨パターン（農家タイプ別）

---

• 小規模個人農家・補助的に使う機械が多い場合：
  → NOSAIの農機具共済 or JA共済を基本に。保険料負担を抑えつつ地域で手続きしやすい。更新共済で買替資金を計るのも有効。nosai.or.jp+1
• 中・大規模農家、機械多台数で稼働停止が痛い場合：
  → 民間損保の機械保険（カスタムプラン）＋共済の併用検討。修理費や臨時費用、稼働停止時の補償に重点を置く。整備履歴を整えて交渉を。tokiomarine-nichido.co.jp+1
• 機械を頻繁に公道で走らせる（搬出入・移動が多い）：
  → 自賠責／任意の自動車保険を優先チェック。農機具保険はそれにプラスするイメージ。

---

具体的に保険を選ぶときのチェックリスト（短く）

1. 補償対象（火災／衝突／転覆／自然災害／盗難／故障）を一覧で確認。
2. 「経年劣化・通常故障」が除外されているか確認。
3. 中古機の補償対象条件（許可が必要か／価格下限）を確認。nosai.or.jp+1
4. 免責額（自己負担）と保険金算定（時価／新価／買替基準）を確認。
5. 公道使用なら自賠責・任意の整備を別途確認。

---

すぐやること

1. 手元にある農機のリスト作成（機種・年式・購入金額・保管場所）を作る。
2. 地元の NOSAI（または都道府県の農業共済） と JA窓口 に見積依頼。地域特有の取り扱いがあるため必須。
3. 主要損保（東京海上、損保ジャパン、三井住友海上 等） に「農機具／機械保険」の見積依頼（稼働停止時の補償や撤去費などの項目を比較）。
4. 見積比較表を作って（保険料・免責・補償範囲・除外）意思決定。

新品・中古を問わず農機具の購入をお考えの方は、ぜひノウキナビにご相談ください。

＼ ぼたんだよ ／